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つもりはつもりでしかない

のしごと

豊岡

自分の意見が必ずしもみんなと同じで、共感してもらえるわけではない。その逆もしかりだ。育った環境も、見てきたものも違うから、意見が違うのは当たり前で、一緒に何かをやる人とはそのズレをできる限り少なくしないといけない。

デザイナーさんにデザインをお願いして、思っていたのと違ったものが上がってきた時に、デザイナーさんのせいにしてしまったことがあった。でも、それはデザイナーさんとぼくの感覚や意識にズレがあって、それをうまく埋めることができていなかったことが原因のように思う。分かってくれるはず、伝わっているだろうは思い込みであって、もっと伝える努力をしなければいけなかった。

たくさんの方と仕事を一緒にさせていただいて、いろんな考えをみんな持っている。当たり前だと思っていた感覚が当たり前じゃないと気づかされることもあって、分かっているだろうという感覚は都合の良い解釈でしかなかった。もしくは分かってくれるはず、という勝手な期待だったのかもしれない。

先日取材した会社が、ものづくりで何より大切なのは、技術力よりもコミュニケーションという話があって、本当にその通りだと思った。もちろん技術や才能は必要かもしれないけど、技術を学ぶにも、誰かと何かをするのも、物を売るのも結局はコミュニケーション。そこを怠ってしまったり、後回しにしてしまったら結局はあとで失敗してしまうように思うし、失敗してきた。

メールやチャットがこれだけ普及し、遠隔で連絡を取り合うことも増えてきた時代だからこそ尚更大事にしていきたい。

(2020.03.05)

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