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伝所鳩 豊岡店 工事の様子14

のしごと

伝所鳩 豊岡

伝所鳩豊岡店の改修工事は、新しく建具を買わず捨てられる予定だったものを回収してきては、できるだけ活用するようにしています。事務所の前では、古いものを洗っている姿を目撃された方も多いと思いますし、近所の方からすると何をやってるのかと不審に思われているかもしれません。これらは、少しずつ回収してきては定期的に清掃をし、次の活躍を待っているものたちなのですが、今では事務所を埋め尽くし、ぱっと見は荒物屋さんを思わせるほどになってしまいました。

そんな回収してきたものから、今回の改修工事で活躍してくれることになった二つをご紹介します。

写真の右側の扉は一階の扉として、左は二階の階段の小窓に使用する予定です。どちらも雨風のあたる場所で使われていたので、薄汚れていてあまり良い状態ではありません。こうした建具は洗いにかけ、十分に干してから使用します。といっても、タワシなどでひたすらこすって汚れを落としていくだけ。場合によってはオイルなどを塗装する程度です。

伝所鳩 豊岡

扉の方は、雨風があたるからか外側に茶色い塗装が施されており、ご覧のとおり重たい色をしていて内側のナチュラルな木の模様とは全く違います。ただ、内側が綺麗な木目をしているので、塗装を落とすことができればもとの木の色が出ることが分かるので、根気よくタワシで落としていきます。

伝所鳩 豊岡

タワシでこすって水で洗い流すと、いっきに塗装が落ちていきます。

伝所鳩 豊岡

木の目に染み込んだ塗料はなかなか落ちないので、表面を少し削る感じでゴシゴシと落としていきます。最初は一気に落ちるのですが、何度こすっても落ちない部分もあり、こすっては流してを10回ほど繰り返すなかなか根気のいる作業です。

ただ、完全に落とさず少し残した感じも味に見えるのが古い建具のいいところ。今の状態でもいいかもですね。

伝所鳩 豊岡

そして、全て洗い落とし切って乾いた後がこちら。扉も窓枠も綺麗な木目が現れ見違えるほどに。ナチュラルな色味が蘇り、本当に素敵になったと思います。

伝所鳩 豊岡

完全に落ち切っていないところもありますが、これはこれで雰囲気あっていいかなと思います。ちなみに窓枠は一つですが、扉は全部で4枚あるので、残り3枚。なかなかの重労働ですが、こういった建具は今では貴重で買おうと思っても手に入りにくいですが、手間をかけてあげることで使えるようになります。捨てられるはずだったものが、こうして蘇ってまた使えるのは嬉しいですね。

(2020.06.06)

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