のしごとのトップ / 伝所鳩 豊岡店 工事の様子28 (のしごと)
古い建物をリノベーションする際、特に重要なのが水回りではないでしょうか。水回りが古いとどうしても全体的に古く感じてしまうもの。
幸い、トイレやお風呂は、状態がよかったので(後に修理が必要になりますが…)、全くいじらなかったのですが、キッチンと洗面台は今のままではさすがに使いづらく、何より古くて汚かったので、大きく手を加えました。
キッチンについては先日のブログでお伝えしましたが、コンロ周りにタイルを貼りました。収納などにも手を加えたのですが、そちらについてはまた後日。今日は、洗面台のお話です。
洗面台は、もともと一般的な住宅やアパートなどに取り付けられているプラスチックの洗面台が設置されていました。残念ながら写真は残っていないのですが、プラスチックの見た目もいまいちだったし、かなり古くなっていたのでこちらは撤去。取り外すとその後ろはすぐに土壁になっていて、黒いカビが生えているところもチラホラ見えます。
そこで、まずはカビが生えた土壁をヘラでゴリゴリと剥がしていきます。
カビを撤去できたら、ここからは大工さんの仕事。洗面台を取り付ける台をオーダーで作ってもらいました。
水洗ボウルや蛇口などは、自分たちで用意しなければいけなかったため、ネットであれこれと合うサイズを探すのですが、これがなかなか難しい。いいものは高いし、安いものはサイズが合わない。最終的にはいいものが見つかったのですが、水が流れるパイプはサイズが合わず買い直すことになってしまいました。DIYで間違ったものを買うのは定番かもしれませんね。
洗面台ができたら、木が水に濡れてもいいように耐水性のあるクリア塗装を10回ほど繰り返し塗りこみます。こうすることで水を弾くようになり、木が腐りにくくなります。
クリア塗装が終わると、一旦洗面ボウルを外し養生します。
洗面台の周りの土壁は、これまでカビが生えていたこともあったので、ペンキで塗装するのではなく、水にも強いモルタルを塗装することにしました。ガレージの事務所を作った時にさんざんモルタルを塗ったので塗装作業自体は慣れたものだったのですが、一度塗って乾くと土壁の灰汁?が染み出てしまい、二度塗りで抑えることに。
モルタルを塗った後は、洗面台の周りに、キッチンと同じくタイルを貼っていきます。
まずは、仮止めをするための両面テープと接着剤をタイルの後ろに付けます。
土壁の上から直接貼っていきます。
仮止めが終わったら、タイルとタイルの間に目地材を流し込み拭き取ったら完成です。
最後に、モルタルで塗った壁に鏡を取り付けてもらいました。
こちらの鏡は、もともとあったプラスチックの洗面台に取り付けられていたものを剥がし、大工さんに木枠を作ってもらって再活用したもの。まさかあの洗面台に付いていたものとは、思えない素敵な仕上がりになったと思います。
こちらが完成した洗面台。タイルはよくよく見るとずれているところもありますが、やってみるまでは本当にタイルなんて貼れるんだろうかとかなり不安だったので、なんとか仕上がってほっとしています。高さも洗面ボウルの周りの広さも自分たちで決めたので、使いやすさはもちろん抜群です。
タイルは、やってみると意外に簡単ではありますが、貼り付ける場所や環境によってやり方も大きく変わってきますし、実際キッチンと洗面台でやり方はかなり違いました。また、今回貼ったタイルがどのくらいの年数持つのかは使っていかないと分かりませんし、なによりタイルのカットが非常に難易度高いので、簡単におすすめできるわけではないですが、これからやってみようという方は、まずはやってみるのが一番かなと思います。タイル自体はそこまで高くないので、自分でやればかなり予算も抑えられますし、やり方さえ分かればもし割れたりしても自分で貼り直すこともできるかなと思います。